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2019.02.26

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外国人労働者受け入れを考える

2019年4月から外国人労働者の受け入れ拡大のための新しい制度が始まります

2018年12月、出入国管理及び法務省設置法の一部を改正する法律案が参議院で可決しました。外国人労働者の受け入れ拡大のための新しい制度が2019年4月から始まります。

 

この新しい制度が画期的な点は、人手不足の深刻化を背景として『一定の専門性・技能を有する』外国人労働者を受け入れることを目的とした新しい在留資格(特定技能1号・特定技能2号)を創設したことにあります。現在、実質的に外国人労働者の受け入れ窓口として機能し、新しい在留資格との関連性・類似性が強い技能自習制度の存在は今後どのように機能していくのでしょうか。

 

技能実習制度は、日本の職場で技能等を習得し、それを母国で発揮することを通して国際協力を図ることを目的としていますが、実際には外国人労働者の受け入れ窓口としての機能を有しています。

 

近年の技能実習生数の推移は、2017年で25万7,788人となり、2011年の13万116人から約2倍に増加しています。その数が急増し始めた2014年は、有効求人倍率が1倍を超えた年でした。外国人労働者の受け入れ窓口としての技能実習制度の有用性が認識された結果と考えられています。技能実習制度はどの企業でも利用可能ですが、1年目(技能実習1号)から2年目以降(技能実習2号・技能実習3号)に移行できる職種は限られます。

 

技能実習2号移行者数を基に、どのような分野で技能実習制度の活用が進んでいるかというと、際立つ点は、『機械金属』『食料品製造』『建設』『農業』『繊維・衣類』といった分野が占めています。特に『繊維・衣服』『建設』は、1990年代に入り外国人研修・技能実習制度の運用が始まった当初から大きく占めていました。若年労働者を取り込み、長期的に活用するための労働条件・雇用管理を構築できなかった産業分野や中小零細企業が、外国人研修・技能実習制度への依存が深まった結果と考えられています。

 

特に零細企業にはアットホームな環境で、労使関係は曖昧です。技能実習生は高齢化が進行する職場において重宝され、基幹的な労働力として実力を発揮することもできますが、こうした企業は相対的に低い労働条件と雇用管理することに慣れていないケースが多くみられます。結果的に労働違反をはじめとする労働問題が目立つのはこうした特徴によるものではないでしょうか。

 

2015年には建設・造船分野に限り、技能実習生の滞日期間を最大3年延長できることになりました。また2017年に施行された技能実習法により、優良性が認められる企業において、受け入れ人数枠の拡大や滞日最長期間の3年から5年への延長が可能となりました。

 

今回の新しい在留資格の創設は、技能実習制度に上乗せして作られたものです。

 

今後増加が予想される外国人との共生を図るにあたり、技能実習制度が本来目指す教育訓練機能を発揮し、全体としてよりよい外国人の受け入れ制度の設計が期待されます。

 

現状では人手不足が強調されがちですが、経済・社会基盤の持続のために必要とされている事は忘れてはいけません。今後、対象分野である建設業が先導役としてどのような取り組みを行い、成果を生み出していけるのか、注目されるところです。

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